鏡の中の彼女
そう、俺の彼女は小さい。



そしてそのことを言われるのが嫌いだ。



だけど、この小ささはもはや可愛い。




「どうかした?」




「ん?なんも!ただ見つけたから飛びついたの」




ちょっとなっちゃん、と後ろから女子が走ってくる。




夏子といつも一緒にいる、朱里っていう子。




「うわ、朱里ごめん」




夏子によって発音された“しゅり”という名前。




なんかこいつが呼ぶと可愛い。
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