鏡の中の彼女
理由は単純。



顔が結構可愛いってこと。



それから、背が低いのも。



計算された感が全くないのも。



そんな彼女だけど、告白されても断り続けるという不思議な現象が起こっていた。



別に好きな人はいないそう、という噂も回っていた。



やっぱり変わった人だな、というイメージが俺の中に根付いた。



俺たちは夏休みまでの間に確実に仲良くなっていった。



恋人という方向ではなくて、友人という方向に。



「うちら変人同盟組んでるもんねっ」



いつの間にかそんな名目で。
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