ダカラ、my girl♥
ズレ落ちそうなジーンズを好んで
履く様なファッションが昔流行ったが

どうして、
自分の短足をアピールするのか?

僕には到底理解できない趣味だった。

だからそれも
個人的にイライラしてしまう。

やっとそれに気がついたか

立ち止まって花壇のレンガに足を乗せ
靴紐を結び直していた。

何かホッとしてそんな彼女を
今にも追い抜こうとした時だ。

ガサササッ。

えっ?

振り返ると彼女は花壇の植え込みに
上半身を預けて緑に埋まっている?

あんな倒れ方、

ハタでみれば、ヤクでもやってそうだと
普通近寄らない。

だがヤク中なら
食欲などあろう筈がないのだから。

人の流れを横切って
起き上がろうとする彼女の手を引っ張った。


「あ・・・有難う。」

薄っすらと額の汗。具合が悪いのだろう。

ちょっと太めだからといって
女の子が丈夫だとは限らない。

「・・救急車呼ぼうか?」

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