ダカラ、my girl♥
黙っていれば黙ってるほど
異様な静けさは増し・・

喉の渇きを覚えて何人かは
つばを飲む、ここはトイレ砂漠。


「そんなコト・・するワケ・・、」

「だわな・・!
アイツ真面目だもんなー・・。」


そして時が戻ったかに・・
女子トイレには潤いと平和が訪れた。


「わ・・凄いアセ・・大丈夫っ? 」

「ただのガマの油だと思う・・。」


・・・いつまで続く? こんな事。


「その内みんな、アキるって・・!」


鬼無さん・・肩を叩くのはいいけど
言いだしっぺじゃん。。反省してくれ。

真面目かぁ・・確かにそうかも。

私達って
ホントのキスもまだしてない・・。

未遂は一回、おでこに二回、

そして土曜の帰りは何もナシで
日曜はバイトで・・会えなくて。

そして今日の帰りは・・?


「もう着ていくもの決めた?」


明後日は遠足・・そしてその翌日は
創立記念日と言う有難い日程。


「うん・・あの靴に・・あ・・。」

「携帯?」

「うん・・。」


自転車置き場の手前で携帯が鳴る。
母からであった。

シートに座りながら待ってくれてる
粟国くんに手で"ゴメン"した。


「・・・はい?」

『あっ、古幸? あのね、
根室のお祖父ちゃんが倒れたって。
母さんこれから行って来るから。』

「えっ、そうなの? じゃあ、
理香子と2人だけになるってコト?」

『んー・・心配よねー・・。回覧板で
変質者がいるって回ってきたトコだし。』

「えー? 止めてよ、怖いじゃん・・。」


近所で何かあったらしいが、
どうせまた見せびらかしたい年頃な
オッチャンなんだろう。


『女2人居る事だし、粟国くんに
来てもらうと安心なんだけどなー・・。』

ぶっ・・・!

あのお母さんが嫌に気に入ったらしい。
どこまで信用してるんだか・・。


「あのねえ・・!」

『一緒に帰ってンでしょ? 居る? 今。』

「・・・・・・。」


彼と目が合って思わずクルリと反転。


「何考えてんの、絶対ダメだからね・・!」


そんな事になれば困るのは私だ・・。



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