ダカラ、my girl♥
「早く点かないかな。」

「言っとくけど・・停電が終わっても
勝負は勝負だからね? 」

「うぐ・・・。」


停電になって約一時間。

家中のランプを探し出し、
ただ今リビングのテーブルでジェンガ中。

お約束は罰ゲーム・・
言い出したのは勿論、彼。

抜き取る時の顔はお互い真剣そのもの。
ライトで観るからまたリアルで。


「ヨシッ・・・!」

「ぬぅぅぅっ。」


や、ヤバイ・・相当グラついてる。

ゴク・・・・。そーっと引いて・・。


「あ、ちょっと斜めかも!」

「え!? あっ・・あぁぁぁぁああっ!」


ガラガラガラッ。


「・・・・・・トイレ・・に・・ャッ?」

立ち上がろうとすると手をキャッチされ
ボスンとまた腰を下ろさせる。


「罰ゲーなんて、さっさと
終わらせちゃえばいいんだから。」

「う・・・。」

そう言いながら彼は自分の腕時計を
ピピッといじり始めた。

何が始まるんだろ・・?

ピッ・・!


「よし、始めよう。」

「エ・・何を・・、粟国くん?」

「今から三分間、僕と
イチャイチャして貰おうか。」

「・・・はっ? いやあの・・!」


イチャイチャって!! ドキィッ!

体を隣で密着させて肩に手がっ。


「・・・あ!」

「シー・・・
こうすると・・怖くないでしょ?」


肩に回った手は私の目を隠した。

返事をする余裕もなく

ビク、と揺れたのは唇が触れたから。

それは啄ばむ様な優しいキスで
また直ぐ離れて・・合わさった。

火照った顔から手が離れると
耳の辺りの髪を指で撫ですかし、


「んっ・・・・!」


ジッとみて微笑んだ後、
耳の下からアゴの裏まで同じ様に口付けて
辿りながら唇に戻ってきた。


ピピッ・・・!


「・・・!」

「・・・残念・・。」

「ァ・・・。」


ヘロヘロに脱力して抱かれたまま
最後に、温まったオデコに
唇を押し付けられて終了した。

たぶん、今
立ったらフラついてしまう。

( 舌も入れられてないのに・・
なんてエッチな気分になるキス・・? )






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