ダカラ、my girl♥
感じてたってバレないように
腕の中で顔を俯けてた。


「さ、そろそろ寝ようか?」

「へ?」


何、その切り替わりの早さは。

停電もまだ戻らず、
結局は彼におやすみを言って
私は自分の部屋のベッドに入ってた。


( 彼は・・彼が・・真面目?)


不慣れなカンジがしない、
むしろ慣れている・・。

それともやはり、
お父さんの血なのかな・・?

それに・・キスをすることに
抵抗を感じていた私を解ってた

目隠しされた時は
それこそ心臓が跳ね上がったけど

こんなに優しくて気持ちいいものなら
もっと欲しいって思った。

彼にとっては本当に罰ゲーだったのか
今は下の客間に敷いてあげたお布団で
平然と・・ゆっくりオヤスミになってる。

良く考えたら・・

あれだけズバ抜けた美貌の持ち主、
前に誰かと付き合ってない訳がない。

あの・・校門前に来ていたコは
もしかして前カノ・・? なのかな。

複雑だなぁ・・

相手のキスがヘタならヘタで
がっかりするクセに

上手ければ嫉妬しちゃうなんて。

ああ、どーしよう・・
火照りが取れないっ。



「良く眠れた?」

眠れてないし!

電気の戻った朝、
もう着替えてる彼は自前の
歯ブラシで歯を磨いていた。

ちゃっかり泊まるつもりだったのね、
ホントに。

「ねえ? 」

「え・・・」

「夕べ、ごめんね?」

「罰ゲーのこと?」

「そう・・だって、どうしても
古幸さんとキスしたかったんだ♡」


テヘ♥・・みたいな、首の傾げ方。

妙に可愛く言われると・・
私はどうすれば。


「もう、
粟国くんとジェンガしないもん。」

「えー?↓今日も
一勝負しようと思ってたのに・・。」

「罰ゲームで・・キスはヤダな・・。」


顔をタオルで拭き終わった彼が
まじまじと私を見て寂しそうに笑う。


「もし間違いじゃなきゃ・・
私達、付き合ってるんでしょ?」

「ごめん・・。」


肩を押して
自分の肋骨辺りに顔を押し付けた。


「ほんの悪戯ゴコロだった・・。」










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