ダカラ、my girl♥
「段々ヤセて可愛くなってきたってさ。
あの・・粟国? ・・・壊れたか?」


突然、it's a small worldを
頬杖のまま口ずさみ出すと

江崎くんはまるで
キちゃってる人を見るみたいにさ。

そして僕は呟いた。


「・・小さいよ、皆チイサイ。」

「え。」

「ふざけるな、・・だ。ヤセたから可愛い?
それ言った全員の節穴な目ン玉くり抜いて
"おとぎの国"を恐怖に陥れてやろうかっ。」

「オイオイ "おとぎの国"にホラーな小人たち
棲まわせちゃマズいだろ・・・クソ怖ぇ。」


ハイホーハイホー言うダークでゾンビな
小人に囲まれてギャーギャー悲鳴を上げる
白雪姫を彼は想像したに違いない。


「・・ゴメン、心の声が漏れちゃったね。」

「・・お前の事、ドコまで信じていいと思う?
 オシエテ? 俺は言ってないからなっっ。」


ヤセる前から可愛かったじゃないか。
そう思ったんたんだ。

大体・・人の彼女を捕まえて
言う事じゃないと思わないの?


「可愛くなったからどうだって? 
喧嘩なら丸ッと買うぞ? ホビット族っ。」

「それ、ディズニーから
軽く道を外した気がしねぇ?」 

「道を外す・・・? 」

「・・・・・・粟国?」


何言ってんだ、
今度の恋はズーンと一本道だよ・・。

古幸さんだって
僕だけを見てくれているじゃないか。


「ふっ・・、僕もまだまだだな。
ゴブリン如きに何を動揺するのやら・・。」

「イヤ、ソレ 世界もキャラも変わってるって!
それ小鬼だから! 小人じゃねえから!」

「意外過ぎるよ、江崎くん。
ファンタジーものが好きなんだ?」

「・・・・・・・・まぁな。」

「君のそんな所、僕はむしろ好きだ。
勿論、古幸さんの次にだけど。」

「じゃあ、そんな
二番目の俺の手を握るなって・・・。」


がっちり彼の両手を包み握り、目をジと
真面目に見つめる。


「・・・○リー・ポッターは本も映画も
賢者の石が一番好きかも知れない。」

「・・・俺も。」

「急いで! BL編、発生中よっ!」


慌しくイスを立つ音と
女の子達の声が後ろで聞こえた・・。








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