ダカラ、my girl♥
それがクセになったのか

子供が遊んでる公園で野<PI-!>して、
拭いてくれた小さな子供にお小遣いを
あげていたらしい。


「"尻フキさせ男、出没注意"って・・町に
張り紙が出た時は絶対ヤツだと思った。」

「ピー!が多すぎて、
解った様な解らなかった様な。」

「要は、数回に及ぶ公然わいせつ罪
などでやっと捕まったって訳。」


ナイフで脅されて、
嫌々・・協力させられた母も
一時は情緒不安定になっていて。


「僕が至らないせいで
母をあんな目に・・だから心配になって?」


父なんか全くアテにしてなかった僕は
母の仕事の都合に便乗して
少しの間、一緒に日本を離れる事にした。


「・・あのね? ついでみたいで
どうかとは思うんだけど・・。」

「え?」

「私、買い物行った日・・校門前に来てた
女の子がずっと気になってて・・。」


マリエさんか・・。そういや、
彼女の背中をぽんぽん叩いてたっけ?


「ゴメン、やっぱりいい・・、ァ! 」


撤回するとぷいと体を反転させた
彼女の背中を抱き包んだ。

ふふ。まるでマスオさんが
驚いたみたいになっちゃって。


「あれがその、ヤツの彼女・・
僕に彼の事、報せに来てくれたんだ。」

「そうだったの・・?」

「うん。もっと早くに聞いてくれれば
良かったのに・・ごめんね? 心配させて。」


ここで『ヤキモチ』なんて言葉は
NGワードだ。

でないと次から
彼女が聞き辛くなっちゃうし。

古幸さんの入る隙は・・
なるだけいっぱい空けておきたいんだ。

・・ヤキモチなんて嬉しいけど
遠慮なく訊く事も絶対大事だと思うから。


「え・・ううん、そんな事。
私の方こそゴメンなさい・・。」



・・前にバカ父が言っていた。
母にビンタされて腫れた頬を摩りながら。

"愛は疑うことを恐れる、しかし
疑うことによって愛は育つ・・ってね"

そして今
僕は彼女を抱きしめたまま。


「・・さ、じゃ、やろうか。」

「・・ナニ・・を?」

「・・食後のピラティス。」

「ウン・・・」


・・・・・解り易いヒトだ。




< 114 / 114 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop