ダカラ、my girl♥
「ウーン・・・・ハッ。」


懐かしい臭い

ヒビテン液か・・保健室らしい。


「・・・大丈夫?」

「僕・・倒れた?」


イスを並べてベッドを覗き込むのは
クラスの女の子達と古幸さん、

それに・・どちら様?


「あっ、無理しちゃ駄目だよ。」

「まだヤバイって・・!」


僕はゆっくりと体を起こし、
初顔な彼をジーと見つめていた。

腕を組み、イヤに態度がでかいぞ?


「彼はタマにしか来ないから。ア。」


更にジィーーーー。


「「 あ、粟国くん・・・。」」



こんな男子生徒、見たことない・・よね。

彼とはきっと初対面に違いない。



「・・・・近づきスギだろ。」

「え? 」


なぜか赤面してる彼がそう云うと
かすかな煙草の香りが鼻に当たった。


「彼がここまで
運んでくれたの、江崎くんよ?」

「そうなんだ・・有難う。」


古幸さんから眼鏡を受け取り
普通のキョリを保つ。

そして、安心しきって手を差し出した。



「初めまして、僕・・」

「俺、お前の席の後ろだ。」


「「「「 ・・・。」」」」


「・・・・・・・宜しく。」


それでも一応、握手はしてくれた。



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