ダカラ、my girl♥
随分眠ってたみたいだ。

気がついたら隣のコは居なかったし。

先生に眼鏡を返して貰って
戻ってきたらもうきっかり昼時だ。


ガラリ。


「・・・?」

気のせいか?
いやに女子達の目が冷ややかだ。


「粟国くん・・・!」

「もう大丈夫なのかよ?」


江崎くんと古幸さん、それにえーと、
三池さん・・がお弁当広げようとしてた。


「うん、もう大丈夫。」


そう云いながら、自分のお弁当を持って
彼らの近くに座る。


「少し眠ったら随分楽になったよ。」

「よかった・・。」

「「 ・・・・。」」


変だな・・古幸さん以外の皆が
何か云いたそうに見えてしょうがない。


「お腹減ったな・・。食べようよ。」

「うんっ。」

「ああ・・。」

「・・・。」


パカッ。



「「「「 え・・・。 」」」」


僕は今朝・・・

玲子さんたら、いつもより大きな
籐のお弁当箱を選んだんだな・・って
思いながら鞄に詰め込んだのだが。

皆が呆気に取られてソレを見てる。

れ・・玲子さん、僕はもう高校生だよ?
ウズラのフライにハタ立てちゃダメだよ・・。


「「「 ・・・ピクニック? 」」」

「いや・・・みんなでどうかなと思って。」


ラップに包まれた色とりどりのおにぎり。

金糸卵や型で抜いた
☆のフィッシュ・ソーセージやら。


「わー・・凄い可愛い・・美味しそう。」

「・・・・古幸さんもいかが?」

「えっ、いいの? わーい。」

「お・・俺、このチクワの天ぷら。」


・・少女趣味の男だと思われただろうか?

古幸さんの"オイシイ・スマイル"だけが

僕の心の救いだった・・・。


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