ダカラ、my girl♥
珍しくこんな雨の日に
江崎くんが来るなんて。

ガシガシとタオルで頭を擦り、
僕らの方に来た。


「コユキ・・ちょっと。」

「・・・。」

その後方から、三池さんが
彼女に手招きで廊下に誘い出してる。


「・・・・変だな。」

「何が? ああ・・
女同士のヒミツの話だろ?
別に珍しいってことねえよ。」


まだ水滴を零している
彼女の傘を手に取り、僕は
さっきの女子の方を見てた。


「お、珍しい女が来てら。」

「・・・不登校気味?」

「まあな・・っと・・!」


彼がそんな事を言いながら
僕の手にある傘をサッと奪う。

古幸さんの前の机に腰を下ろして
片手で器用にバトン・トワリング。


「俺よりヒデエよ・・Wんじゃねーか?
鬼無 真美子<キナシ・マミコ>。
ギャル道まっしぐらの・・ん? あっ!」

「頂き・・・・・。」


奪い返した彼女の傘の手触りに
二人ともが気がついたんだ。

僕らは顔を見合わせ

廊下で窓の外を
眺めてる彼女らの方を向いていた。


転んだって・・ここまで曲がる?

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