ダカラ、my girl♥
"議題はアタシが考えてやるよ。
【妬み・ソネミ・ヒガミのブツケ方】?"

"もう、行こうよ・・・!"


退散していく彼女らを上目遣いに見て
バカにした鼻に掛かる笑い声を上げてた。

でも、ぼけっと立っていた私に
振り向いた顔は優しかった。


"久しぶり・・ヒザ、血が出てる"

"うん・・平気、それより・・有難う"

"何もしてねーじゃん・・いいよ"

"メアド、変わってないんだね"

"うん・・じゃ、また後で"


トイレに入っちゃったのは
目が潤んでマスカラが滲んだせい?

それから1人、カサを探したけど

通勤の最も多い時間帯に入ってしまい
見つける事が出来なかったんだ・・。

遅刻するわけにも行かなくて
ダッシュで保健室まで駆け込んだ。

教室に戻って、粟国くんの顔を見たら
凄くホッとしたけど・・

内心は、今は優しくしないでって
そんな気持ちだった。

惨めに泣いてしまいそうだったから。

‘ペット’なんて、他の女子から
思われてるんだと思うと

彼もそうなのかなって・・
余計泣きたくなってしまって。



"アンタは大丈夫だって・・ "

後で傘を持ってきてくれた
鬼無さんにそう言われた後、

私はミイちゃんから
とんでもない事を聞いたのだ。

彼女も今朝、
町田の彼女のグループのコ達に
駅のトイレに連れ出され・・


"ヘラヘラ、笑ったンだってね?"

"チョーシこいてんじゃないよ"

"倉持にも言っとけば?
粟国くんと仲良くするんなら・・!"


私は今朝のミイちゃんの震えた
手の振動をまだ・・
忘れる事が出来ないでいる。


"次は私だって・・・!"




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