ダカラ、my girl♥
「あーあ、粟国くんを隣のクラスの
女に持っていかれるなんて・・。」

「なんか、ムカつかネ?」


また、あの二人だ。

私の両肩を挟んで
後ろから顔を覗き込んでる。


「つーかさ、あの女もヘタレ君と
よろしくやってたンじゃなかったの?」

「バカ、キィ使えよ。元・カレだって!」

「誰かサンが急に冷たくなったんで
その腹いせなんじゃねーの・・? 」


入って来た江崎くんが私を
チラリと見れば女二人は一歩引いて、
後ろで私を指さしてるらしい。

彼が目を瞑ったまま頷いていたから。


「「何でまた冷たくしちゃった?」」

「そんな事しないよ・・。」


仲良くできない理由があるだけ・・。

チャイムがなって粟国くんも普通に
戻ってきた。

私ももう目を合わさない。
辛いのも嫌だ。

ミイちゃんは今日、欠席。
風邪だって・・。

鬼無さんはいつもの通りいない。

憂鬱なのは・・お弁当の時間。

私はお昼のチャイムが鳴るなり、
脇目も振らずに
お弁当をもって教室を出て行った。

食堂にも行けず、1人・・
校舎の裏側のベンチに座った。

早起きして自分で作ったお弁当は
シャケの切り身、ほうれん草のおひたし
カニかまぼことフリカケ。


「いただきまーす・・。」


なんて言いながら、お箸を着けた。

冷えたご飯を口に入れると
涙がぽろっと零れ落ちるのだ。


「う・・。」


なにやってんだろ、こんなとこで。

私、凄く惨めだ・・・。



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