ダカラ、my girl♥
「気を失ってるお前を抱いて
運んだのはアイツなんだからな・・?」

「だ・・! 抱いて!?」

彼によると、保健室に下りる際
先生の車で運ぶ際、病院についてからも・・


「重いだろうから、
"変わる?"って言ってもアイツは
聞く耳もたねえしよ、ケケっ。」

「・・・。」

重いって! そりゃそうなんだけど・・

あの、丸まってフワフワ浮くカンジ、
あれは・・粟国くんに運ばれていたせい?

腰、逝ったんじゃないだろうか。


「じゃー、またな。」

「あ・・・。」


そう言って手の平を見せると
彼のニヤニヤ顔が消えていく。

パタ。


や・・、もう! どーしよ!

オンブじゃなくて、ヨコ抱き?

つまり・・・イヤーッッッ!!

想像つかないよー・・だって、私だよ?

恥ずかしい・・いや、それもあるけど

もしかしてミイちゃんが泣いてたのは
そのせいじゃないの・・?

騒ぎになったのなら、トーゼンもう
隣のクラスにも知れ渡っているはず。

あ・・・!

だったらこんなトコで点滴うってる
バアイじゃないじゃない・・!?

( 早く、戻らなきゃ・・。 )

私は上体を起こし点滴のチューブに
手を伸ばしていた。


「あ! コラっ!!」

「ひ! お母さん・・。」


処置室に現れたのは母だった。
市内の病院で看護助手をしている。


「そーゆー事は体に負担掛かるから
やっちゃダメなの・・で?
栄養とってないってどういう事!?」


・・・何て言って学校に戻ろうかしら。


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