ﾀﾞｶﾗ､ｍｙ ｇｉｒl♥

「アンタさ･･ノホホンと生きスギ。」

「え?」

「悩みとかってあンの?」

「ないワケないじゃない･･あるよ。」

「ふーん?」


話をフルだけふって知らんぷりだ。

彼女にとっては
どうでもイイ話でしかないのだろう。


「･･・あの峰ってイチネンは
自業自得だけどさ･･コユキには絶対
手出しなんかさせないでよね･･･。」

「・・当然だよ。」


その流れでそう来るか。
僕の悩みは"恋"だけじゃないよ?

それに、休んでるクセに
良く知ってるじゃないか。

峰って子もトイレに呼び出されて
シメられたって噂だったから。


「それより・・、
辞めようと思う理由はなに?」

「別に大したことじゃないンだ。
やっと親の離婚がやっと成立してさ。
父親の面倒になるのが嫌なんだ。」

「経済的に許されるのなら・・
考え方ヒトツだろうね。
親は親。君の､たった一回だけの
人生は君だけのものなんだから。」


辞めると言うなら止める事はしない。


「ふふ、僕も似た様なものだし
偉そうには言えないんだけどね?」


アーケードを抜けた丁度その時、
鬼無さんは不安そうな顔で
やっと僕を見上げていた。


「アンタんちも?」

「離婚こそしていないだけ・・
不良親父のせいで殆ど母子家庭だよ。」


この数年間
親子３人揃った事はない。

何で別れないの? と、母に聞けば

"別れる理由がないもの"って・・

それでもケロリと言うんだから。