ダカラ、my girl♥
「ココを使って」

結局、
鬼無さんを僕の部屋に連れ帰った。
そしてロフトを案内してる。


「・・コユキに何て言うの?」

「やましい事さえしなきゃいいよ。」


拗ねてるのか、申し訳ないのか。

どちらとも取れない表情で
彼女はロフトの
マットレスに腰を下ろした。


「お風呂は先にどうぞ。玄関横ね。
浸かりたいならお湯張って。」

「ん・・解った。アリガト。」


素直になってくれて内心ホッとしてた。

僕はそう言うと直ぐに下へ降り、
顔と手を洗いに行った。

彼女が入って来たのと入れ違う。


「何でも勝手に使っていいからね。」

「うん。借りるよ。」




出てきて、何気に見やったパソコン。
メールが届いているらしい。

件名はイタリア語だ・・面倒臭い。


『X Rin Come va la vita?』


子供扱いは結構だが、
僕は立派な日本人だ。

日本語で打ってこいっつーの・・。

何々・・

"僕の小さなお姫さまが
今、何処にいるか知らないかい? "

・・知ってても教えるかっっ。


「んっ? 何だって・・?」


『Ciao mio tesoro! 
Ci vediamo presto.Ti amo!』

(じゃあね、僕の宝物ちゃん!
早いうちに会おう。愛してるよ!)


この変態が!

は・・、早いうち? まさか。


「あんな犯罪者、
絶対に入国させちゃダメだ・・!」


慌てて出して本気で悩んだ
タウンページ。

だが何処に報せればいいんだ、
大使館? それとも警察?


ピーンポーン、ピーンポーン・・


「・・・・・!」


絶倫色魔男も
二度ベルを鳴らす・・のか?

僕はフラリと立ち上がり、
玄関のドアの覗き穴に向かった。

「・・・?」



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