ダカラ、my girl♥
その子は急に妙な声を発し、
下唇を噛み締めながら
プイとそこから
走り去ってしまったのだ。
ショートカットで走り去る後姿は
ややポッチャリ系か。
・・・健康的で良いじゃないか。
「さー、兄さんは買ってってよォ!」
「ああ・・それ、三つ下さい。」
財布でも忘れて来たのだろうか?
二、三百円なら貸せたものを。
学校の女子は両極端だった。
遠慮深いコ達と、
いやに積極的なコ達と。
後者の女子より
前者のコたちの方が
僕にとっては興味深いのだが。
「レタスお買い得だよー!」
スーパーに入るとやはり
夕食前の主婦相手に活気がみなぎってる。
煩いのも、その内慣れて来た。
「新しいドレッシングをお試し下さいー!」
マネキンのお姉さんと店員の声が交差する。
ドレシッングには煩い僕は
足を止めて試食した。
お姉さんには悪いが首を振る。
やっぱり愛用のニンニク家の
ドレッシングには適わないから。
「でも、レタスは買うから・・ワ!?」