ダカラ、my girl♥
「ふーん、未遂に終わった訳だ。」

「・・・・・・。」

「このコ、ソウ言う事にウトいのよ。
妹の方は全く逆で。どうしてもっと
均等に育たなかったのかしら・・? 」

「・・・すみません。」

「タダのノボセよ。
もう心配ないから大丈夫。」


冷たいのはアイス枕のせいだ。

ずっとさっきから
チャキチャキした母の声と

申し訳なさそうな彼の声がしてる。


「で? 仲直りできそう?」

「して見せます。」

「お、言い切った。イイネー!」


バシっ!

と・・母の奏でるいつもの手。

そしてイスの揺らぐ音・・
きっと叩かれたのは肩。キツそうだ。


「じゃ、そっちの子に連絡したら?
その間に用意しといてあげるから。」

「・・いいんですか?」

「ウチはOK、ウェルカムだわよ~。
さー、早く電話しときなさいってば。」

「じゃあ・・。」


携帯を開いた音がする。
そっちの子って・・鬼無さんの事?

「もしもし? 今、古幸さん家なんだ。
大丈夫。ちゃんと誤解も解くから。
僕、こっちに泊めて貰える事になって・・」


・・・・泊まる? 粟国くんがウチに?


「冷蔵庫の中の物は何でも食べて・・ああ、
ハンバーグはあまりお勧めできない。
制服は明日の朝、取りに戻るよ。」


ぴ♪


「・・心配してたんじゃない?」

「ええ。僕より、古幸さんの方を。」

「そう・・じゃ、お風呂に入ったら?」


理香子~! なんてお母さん、声大きいし。


「やっとお呼び? 」

「そう。一名様、お風呂場にご案内ね。」

「わーい、粟国さんお泊りなんだー。
ウレシー! お背中なんか流しちゃおぅか?」

「エ・・。」


な、何!? お背中って、アンタ!!

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