ダカラ、my girl♥
人目がなければこのまま座りながら
両手を広げて、足をジタバタダンダン・・

"わああああっ" とか叫んで

体中でモエ喜びしたいトコロなのに・・。


「ふぅ・・。」


キスかあ・・・でも、私にとって
初キスは良い思い出ではなくて。

相手は前カレの町田で・・

初めてなのに舌まで入れられて
あんまり
気持ちのいいものじゃない上に

キスの最中にスカートの中に手を
入れようとするし・・

付き飛ばされて当然だと思うよ?


「・・・・。」

粟国くんも同じ事したらどうしよう。

昨日は変な話、抱きしめられてる、
その状況が気持ち良くて・・。

唇が合わさる手前で
プツっとなってしまった。

間接キスもヘーキな人だから
やっぱ舌とか入れちゃうのかな・・。

ど・・どうしよう・・

こんな事、妄想しだしたら
すっごいドキドキしてるアホな私。

だいたい・・好きだと言われただけで
付き合ってくれとは言われてないのに。

彼はどうなんだろう
私の事は何に位置づけているのかな。

大好きって言ってくれたから、
必要って言ってくれたから、
キスしようとしたから・・。

あーん!! 恐れ多過ぎて
カノジョ・・? とかって考えられん!

お母さん・・今さらだけど
どーして、せめて理香子の半分ぐらい
可愛く生んでくれなかったの?

てか、いつもいつも、

"言わなくたって解ってるよね?"

・・みたいな、
クールすぎる粟国くんも悪いっ。


「ねー? 机にしがみ付いて足が
バタついてるけど・・寝てる?」

「・・・悪い夢でも見てンの?
もーそろそろ美術室に移動だべ?」


この声はソックリ浅黒な2人組。


「あ・・・・・ウウン。」


もうニヤけてるんだか
恥ずかしいんだか萌えちぎってんだか。

正体不明の顔をあげられない・・。


「ねー、コユキ、あれ見てみ?
本物のモデルだってさー。」

「クー、裸体描きてぇー・・!」

「え・・・。」


顔を上げて見ると、廊下には
美術の先生とそのモデルさんが
たくさんの女の子たちに囲まれてる・・。





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