ダカラ、my girl♥
月曜日を境に
オープンになった気がする。

江崎くんはもちろん、
鬼無さんも来る様になって

遠足の日も近づいて来た頃だった。

天気予報では晴れると言ってたのに
丁度学校に着いた
校舎前で突然雨に降られた。

徐にブレザーをバッと脱いだかと思うと

グっ・・・。


「ヒャっ。」

「濡れちゃうから。」


色気とは縁遠い声を発したのは・・

いきなり腰を抱き寄せて、
頭から被ったブレザーに庇われたから。

てゆーか、腰自体引き寄せられる
コトなんて普段ナイから

太めなオトメである私としては
わき腹のハミ肉に相当アセり、凝固。

フリーズしたまま校舎到着、
彼の手が放れたとたんフラつき・・

ガン!

下駄箱に頭突きして
更に皆の注目を浴びてしまう。

・・・動けない。


「古幸さん? 痛すぎた?
大丈夫? めまい?・・・・おぶろうか?」

「・・いえっ、解けました。 カナシバリ」



とは言いつつ、教室まで彼の隣を歩いてる
私の歩調に合わせて聞こえてる幻聴は


ガシャン、ガシャン、ガシャン、


・・・・ロボット・アニメみたいな。

しかも、顔はオーバーヒート気味で。



「「「 ・・付きあってんだ?  」」」


そんなだから
グループ以外のクラスの女子たちに

歯をギリギリ、眉間ぴくぴく、

そう言われて囲まれてると・・・ぽふ。
私の頭にノッカかって来た手に唖然。


「僕だって幸せが欲しいじゃない?」


いつの間にか上から見下ろしていて
人の頭をぽふぽふしながら微笑んでる。

そんな風に彼に優しく言われたら、
誰も文句言えなくなったりして。


( 振り向くとコレが、グループの皆、
やたらニヤニヤとこっちを眺めてるし。 )


「ねえ? コユキ・・もうシちゃったの?」

「「 えええっ! 」」


そう言ったのはトイレに居た鬼無さんで
激しく反応したのは何故かアッ!と
顔を見合わせた私とミイちゃんで。


「・・・・・。」


気のせいじゃない。

明らかに私は
周りの皆から注目されている。

ガラガラって音まで一斉に止んだし。






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