blue part2
触れると人差し指だけが妙に大きく見える。



水…






「雨漏り?」






「涙だよ。」






涙?




頭が回らず頬に涙が流れっ放し…。




泣く理由なんてない。



泣く理由が…


何で…





「何で涙…。」





考えれば考える程涙が溢れる。




唇を噛んで止めようとしてもダメ。






しすがに私を見ていたアルは何も言わず頬に流れる一滴の涙を唇で受け取った。
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