blue part2
「ナオ。」







「ん?」








「ありがと…。」





その笑顔は




今まで一番の笑顔。






こんな純粋な…なにものにもない笑顔







私だけに向けられた笑顔。







うるさい心臓も





鳥の囀りも






また鳴り始めたバイブも、







何も聞こえない。






無音の中で







目の前にいる、







私の世界にはアルの笑顔と体温しかしかなくなった。














青がいない世界。













アルトしか世界にいない。












< 300 / 316 >

この作品をシェア

pagetop