Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
そして翌日。
ガンバッタ甲斐もあり夕方には終わった。
「おぅ!御苦労!!頑張ってくれた礼に奢ってやるから飯食い行こーぜ。」
「いえ、結構です。」
「えぇ~。幸村さんの奢りっすよ?それに柏木さんとあまりご飯とか食べた事ないし、たまには行きましょーよ。」
「お疲れ様でした。」
僕の笑顔に威圧を感じたか押し黙る二人。
ったく…何が楽しくて休日の最後に野郎の同僚と過ごさなきゃいけないの。
てか、美久を充電しなきゃホント死んじゃいますから僕。
手早く片付けを終えて帰り支度を済ませて立ち上がった時、携帯が鳴った。
…………これは。
「…ええ。はい……はい。分かりました。」
短く用件だけ伝える電話を切って、小さく溜息を吐いた。
僕のテンションが下がったのに気付いた幸村さんがニヤニヤと笑う。
「お?どーした。彼女からデートのドタキャンの連絡か?」
何でそんなに楽しそうですか、幸村さん。
「いいえ、違います、逆です。片付けなきゃいけない別件が割り込んで来ました。」
この話は僕にとっても重要だからスルーするわけにはいかないけれども。
あぁ………早く美久に会いたかったんだけどなぁ。