Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩





「ん~…この辺なんだけどな。」


目的地付近には辿りついたが、あまり土地勘のナイ場所であったが故にマンションを特定できず立ち往生する。


「あ、えっと、スミマセン……」


運よく通りかかった人がいて、道を尋ねるべく声をかけた久保塚は迂闊にもドキンと胸を高鳴らせ、その場に固まってしまった。


「はい?」


甘くふわふわした声で振り返った女性。

白い剥き卵みたいにふっくらツルリとした輪郭に、くりくりとした瞳。

ちょこんとした鼻に桜貝みたいなピンク色の唇。

愛らしい顔は然ることながら………

ちっちゃ!!

後ろ姿では中学生くらいかと思ったものだが、列記とした大人であるらしい。

ただ発育不良気味というのではなく、平均した大人の女性をぎゅっと縮小したようなフォルム。


永遠の少女(ドール)。
動くリアルフィギアですか、コレ!!


久保塚のマニア精神を大いに刺激した。

声を掛けたまま何も言わない久保塚に彼女が小首を傾げているのもそのままに、久保塚はフルフルと震える手を伸ばした。

触りたい…てか掴みたい、その頭蓋骨。

掌ですっぽり覆われてしまうような華奢で小さな頭の感触を味わってみたい……



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