Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

あぅ…泣きそう。


幾ら女子ばかりといえども、マニアにしか受けないと言われるボディーで下着姿を晒すのは耐え難いほどの羞恥。

そんな私を余所に幾つかの試着の後、彼女等は私を眺め満足げに頷いた。


「まぁ、良いんじゃない?貧乳って程じゃないけど、ボインっていうわけでもナシ…形は綺麗に出るわ。」

「お色気タイプでもないのにいかにもイケイケなのは逆にあざといからね。この辺が妥当でしょう。」


彼女等が選んだのは紫をベースに黒いレースで縁取った下着のセット。

形やデザインは可愛いけど、レースが大人っぽさを醸し出している。

でもっ、レースの面積に対して布の面積が少なくて、心許無い~。

冷静な評価の麗那さんと彼女・稲穂さんの横で、店員である杜さんが「ふぉぉ」と雄叫びを上げて身を捩る。


「可愛いのにエロイなんて、なんて倒錯的っ。どこの馬の骨とも分からない男なんか誘惑しなくても、私が一生愛でてあげるのにぃ~。」


むぎゅ~と抱きつかれ頬ずりされる。

そんなアブナイ発言をする杜さんは列記とした女性ですが……。

…思わぬところでマニアとやらに遭遇し、絶賛求愛されてしまいました。


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