Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
途中からよく分からない会話を始めた二人は置いといて、レジを済ませた私は悠里の元へ戻った。
悠里は昨日顔見知りになった麗那さんとにこやかに話していた。
「はい、悠里。お釣りとレシート。お買い上げ有難うございます。」
「ん。こちらこそ靴有難う。」
悠里が新しい靴をそのまま履いて帰るというので、履いてきた靴を袋に入れて渡した。
新しい靴気に入ってくれたみたい…嬉しいナ♪
「それじゃ、僕そろそろ会社に戻らなきゃいけないから行くね。姉さんもあまり無理しないで頑張ってね。」
「はーい。」
満点の返事に悠里は柔らかく目を細めて私の頭を撫でた。
「じゃあ、名取さんもまた。」
「ええ。宜しくね。」
近くにいた麗那さんにも丁寧に挨拶をし、立ち去り際店前で佇んでいた木戸さんの前で足を止めた。
隣でボンヤリ悠里に見惚れているアパレルの子には一瞥もなく
「では上司さん。これからも上司としてくれぐれも姉を宜しくお願い致します。ネ。」
鮮やか過ぎるとびっきりの笑顔でそう挨拶した。