Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
なけなしの誠意と自制とやらを切った悠里はその宣言通り私を壊す勢いで求めてきた。
決して乱暴だったわけじゃなく…寧ろ私を丁寧すぎるほど気遣ってくれた。
色々な意味で!
身体の痛みに関しては自分の欲望を無理強いもしないでくれて、逆に快楽に反応を示せばその部分を執拗に攻められた。
行き過ぎる快楽にどうかなっちゃうんじゃないかと思う事度々。
それでも求められる度に応じたのは、私がそれを嫌じゃないと思ってしまっているから。
悠里の指で、舌で、眼差しで、吐息で、ドロドロに溶かされて悠里好みの身体に作りかえられていくような感覚。
意識が飛びそうな心許無い瞬間も、相手が悠里だから不安なんかない。
全てを預けて快楽に溺れていける。
我慢し続けたと言った悠里は、よもや我慢し続けた分だけ求めるつもりなのか何度も求めてきて、いつ寝たかも分からないくらいで……
「って、今何時!?」
仕事遅刻しちゃうっ…というかもう絶対遅刻だよ!
「大丈夫だよ。今休むって連絡しておいたから。」
そう言って悠里が振って見せるのは私の携帯。
「えぇっ!?休むって……。ダメだよ。いきなり休んだらみんなに迷惑かけちゃう。」
「ホント美久ってそう言う所生真面目だよね。だけどそんな身体じゃ行けないでしょ?行った所でお仕事出来ないよ。」
「……ぅ。」
確かに。
大して若くもない上に、スポーツマンでもない私の身体は一夜の行為によってギシギシのバキボキで起き上がるのもままならない状態。