Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「例え通行人といえども美久が誰かの目に映るなんて嫌だ。僕だけの美久でしょ。」
「………。えっと、でもお買い物……」
「買い物は僕がする。だからお休みの間は一歩も外に出ないで。宅配も新聞の勧誘も居留守使って。誰にも会わないって約束して。」
未だに抱きかかえられているワケで、下から覗きこんでくる悠里はとても必死な顔をしていて。
……こんな状況なのに可愛くて格好良くてそわそわドキドキしてしまう。
「はぁい」
若干熱意に気押された形で頷けば、ご褒美みたいに唇を啄ばまれた。
その唇が首筋に移動してまだ赤い花びらの残る肌をチロリと舐め上げる。
「…っ………ゆ、悠里?…ご飯っ、作ってあるんだけども……」
「だって仕方ないと思うんだ。こんな状況なのに美久が可愛い過ぎるんだもん。」
ソファーに降ろした私に覆いかぶさる影。
「覚悟してね。」と微笑む壮絶な美貌に、身体の芯が甘く痺れた。