Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

一瞬、幻聴かと疑った。

何を言ってるの、悠里。

茫然とする私に須藤君が少し躊躇いがちに言った。


「……事故の時頭を強く打ったらしく記憶障害……所謂記憶喪失らしい。」





顧みられなくなったガラスの靴。

貴方の物だと叫んでもその声は決して届かない。

決別の理由は砕け散るより酷い―――



『忘却』



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