Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「ち、ちがっ…これはかかかかか」
「かっかっかっ…て、大笑いっすか?下品っすよ。」
「蚊っ!!もすきーとぉぉぉぉ」
「ほ~。随分デカイ蚊がいたもんですね。ちなみに言っときますが血を吸う蚊は軒並みメスで、ヒトの也したオスなんて論外っすよ。」
「…っ!!違うんだからー。」
追いかけて反論を試みるも、川端君はまるで聞く耳持たず。
「こら。何騒いでるんだ。外まで聞こえてるぞ。」
「ひっ…木戸さんっ。スミマセン!!」
いきなり現れた木戸さんに飛び跳ねた。
その後ろには店長もいて、ミーティングを兼ねた休憩なのかな。
身を縮める私に店長が目を止め「ん?」と眉を顰める。
「なぁに?小娘、なんか変わったわね。ぷんぷんと臭いわ。」
ひゃーっ。
オカマ侮りがたし!!
硬直する私を余所に木戸さんが苦笑する。
「相良さん…それはもはやモラハラですよ。柏木、全然臭くなんかないから気にしなくていいぞ。」
「えっ…うっ…」
店長が言ってるのは多分、女としての雰囲気とかそんなので、木戸さんは額面通りに取ってて…。
木戸さんに臭い女だなんて思われたくないのにぃ…
でもそこ説明すると……あぁ、駄目。
「……はぃ。」
臭い女でいいです私…。