Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

ぼそっと聞こえた呟きを怪訝に思いはしたものの、問い返す事は出来なかった。

ぎゅうぎゅう抱きしめられたままぐいぐい押されて、ポスンとソファーに沈み込む。

見上げれば妖艶な微笑があって。


「あ、あの、悠里?夕ご飯……というか、ああっ。私まだ買ってきた食材も仕舞ってない!」

「夕ご飯なら後で姉さんの好きな物何でも作って差し上げますよ。それより先に昨日独り善がりに抱き潰しちゃったお詫びしないと。」

お、お詫びって………

不審げに見詰める私に悠里がふふっと微笑む。

ひぃ…っ!

こんな時は何故記憶を失っても同じ顔をするんだろ。

要注意悠里爆誕。


「え…えーと……昨日の今日だし?私まだ全然本調子ではなくて…ごにょごにょ」


「可愛過ぎる姉さんが悪いです。自業自得だと思って諦めて下さいネ♪」


ぅぅ…止められそうにアリマセン。

甘いキスを受けながら私は早々に抱き潰される覚悟を決めた。







☩ ☩ ☩3章04 end☩ ☩ ☩
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