Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
05☩不機嫌な王子パティーへ行く☩
☩ ☩ ☩
忙しい土曜日を超え、更に忙しかった日曜日もようやく終わった。
「つ…疲れたぁ…」
ラストまでだった私。
店長が集計をしている間に同じくラストまでの川端君と店の掃除をして、十一時にようやく帰路に着いた。
木戸さんは地区別の報告会があるとかで九時に上がった。
気にしまくりの私は勿論、木戸さんもどことなくソワソワしていて顔を合わすと落ちつかない。
こ、こういう場合、告白のお返事っていつまでにするものなんだろう…。
というか、なんて答えればいいの!?
お願いします?
それとも、まだよく分からないのでもう少しお時間を下さい?
それともそれとも……
『私も好きです。』
きゃ~。
歩きながら一人でジタバタ身悶えていた私は不図動きを止めた。
夜ながらに車通りの多い車道の向こう側を歩く人物。
「…悠里?」
私が遅番の日で、悠里も残業の日は大抵待ち合わせして一緒に帰る。
今日は悠里の仕事はお休みで、それでも用事がナイ時は態々迎えに来てくれたりもする。
曰く、夜道はキケンだから。
今日は用事があって行けないからタクシーで帰ってって連絡が入ってたけど。
優しい…というか少々過保護かと思う。
そう言ったワケで、後でバレタラ小言を言われそうだけど、いつも通り歩いての帰り道。
何気なく悠里の隣を歩く人物に視線を向けて思わず目を見張った。