Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
曰く
『ハンバーグが好きなのよ。子供みたいでしょ。それで毎日作ってあげたら「飽きた」ですって。も~素直じゃないんだからぁ。そんなトコロもム・ネ・キュン!!』
…いや、それはある意味素直なんじゃないかな。
『あの子ったら照れ屋でハグしようとすると怒るのよ~。この間なんてオハヨウのチューしてあげようとしたらグーパンチされたんだからっ。もーツンデレ最高!!』
…単に鬱陶しがられているのでは?
これまで喉まで出かかった言葉を何度呑みこんだ事か。
そんなこんなを聞かされる従業員一同は正直うんざy……
ううん。ヒトの幸せは素直に祝福しなきゃね。
「や、そこ、ミクミクも同じっすけどね…」
「へ?何が?」
「いえ、なんでも。」
川端君はシラリと視線をそよがせる。
…何が一緒なんだろう?
首を傾げる私を川端君はじっと見詰め、徐に叫んだ。
「よしっ!!今日はミクミクも行きますよ!!」
「え?…えぇっ!?」
ぐいっと腕を引かれ有無を言わさず私は自転車の荷台に乗せられた。
「ちょ、川端君っ!!私…」
「落ちるので掴まって下さい。はいっLet’s go!!」
「え?えっ?…きゃーぁぁああ」
いきなり走りだした自転車から降りる術もなく。
私は強引な川端君によりオカマ店長のお家へ拉致されたのだった。