Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
そんな事を言いながらお酒に強くナイ私はちびちびと舐めるように缶チューハイを呑み
―――玄関のチャイムが鳴ったのはようやく三本目が空こうという所。
「こんな時間に誰よ。」
訝しがる店長の横で清雅クンも怪訝な顔で立ち上がって玄関に行った。
途切れ途切れに交わされる落ちついた会話に興味をそそられた私達は揃ってリビングの扉から玄関を覗き見て
「!」
ビックリした。
すらりとした長身に甘く整った面差し。
相変わらず童話の中の王子様みたいな――――
「えっ?え?え?なんで…悠里?」
――――そこには笑顔を湛えた悠里が立っていた。
「えーと…何か迎えに来たみたいですけど。」
戸惑い気味の清雅クンの脇をすり抜け悠里に近づくと、これもお約束のようにふわりと長い腕に囲われた。
首が痛くなっちゃう程上にある悠里の顔を見上げる。
「でも、どうしてここが分かったの?」
「姉さんと僕の強い絆のお陰かな?」
後ろで川端君がぼそっと「や、携帯のGPS機能でしょーよ…」と突っ込んだ。