Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
06☩だって好きなんだもん☩
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月曜日は、週末より幾分人足が遠のいたものの、まだセール期間中という事もあって普段の平日よりも人の出は多かった。
「あ。川端君おはよう。木戸さん、お、お疲れ様です。」
夕刻、POPの台紙を取りにバックヤードヘ入ると、木戸さんと川端君がいた。
川端君は今から出勤で、木戸さんは書類整理に精を出していたよう。
私の挨拶にそれぞれ挨拶が返る。
告白から木戸さんと顔を合わせるのが気恥かしい私は何気を装って川端君に積極的に声を掛けた。
「昨日は途中でゴメンね。えと…アレからまだ飲んでたの?」
「ええ。でも今日も仕事だしボチボチにして切り上げましたけどね~。」
そんなやり取りに木戸さんがひょいっと書類から顔を上げる。
「なんだ?昨日なんかあったのか?」
「昨日店長宅でささやかな飲み会したんっすよ。セールガンバッタ会。」
「仲間外れにしないで俺も誘って欲しかった……て、どっちにしろ昨日は報告会で行けなかったか。残念。」
「はは。今度木戸さんの研修が終わる前に、お疲れ様会しましょうよー。」
「お。いいね。」
私は棚から台紙を取り出しながら、二人の会話を曖昧な笑顔で聞いていた。
いいなぁ、川端君は。
私もこれくらいフレンドリィーに木戸さんと話せたらイイのに…。
支度を終えた川端君が不意に何かを思い出した様子で店頭へ向かう足を止めて振り返った。