Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「まぁ娘って言ったって、上に兄貴が二人もいて後継ぎ問題も心配ないし自由にやらせて貰ってんのよ。でも周囲にとっちゃ可愛い存在なワケで、この歳になって結婚しろだの煩くって。お見合いしろとか。」
「お見合い!?麗那さんが!?」
言っちゃなんですが……イメージにない。
そんなの私だって分かってるわよ、というように麗那さんが鼻を鳴らす。
「で、お見合いぶっ潰すのに協力してもらったワケよ。…まぁ相手にも思惑があったワケで、利害の一致ってやつね。」
へ?…何の話?
きょとんとして首を傾げれば麗那さんに「アンタ、弟と私の関係が知りたいんじゃないの!?」と凄まれた。
はっ!そうだった。
私が悠里とどんな関係なのか聞いたんだっけ。
話しが突拍子もナイところから入ったのでうっかりしてしまった。
麗那さんが食後のコーヒーをくいっと煽る。
「店に来た時連絡先交換して、話をするために呼び出したけど…その時点でアンタの弟クンにはあっさり断られたわよ。例え演技でも他の女の彼氏役なんてヤダだなんて。あの弟はどの口でそんな可愛らしい事言うのかしらね。」
や、それ悠里の感覚がフツーで、麗那さんがスレているだけでは…?
そんな事を思ったのが顔に出ていたのか麗那さんは「アンタは全く分かっちゃいないわね。」と鼻で笑い飛ばされた。
ぅぅ…よく分からないケド、今バカにされた気がします。