Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩


家に帰ると鍵が空いていて、夕食の準備をしていた悠里が「おかえり」と笑顔を向けてきた。



「どうしたの?今日早番の割に帰ってくるの遅かったんだね。」

「ゆ、悠里…っ」


駆けこんで息の整わないまま叫んだら、悠里が「何かあったの?」と綺麗な顔を曇らせて私の言葉を待つ。

私は一度大きく深呼吸して、勢いよく言った。



「私の恋愛の邪魔したの、どうして?」


ほんの少しだけ悠里の目が揺れたのは私の見間違えなんかじゃない。

どれだけ悠里と一緒にいたと思ってるの?

私が悠里の表情を読み間違えるなんてないんだから。

やっぱり……本当の事なの?


固唾を呑んで返事を待っていると悠里は小さく溜息みたいに息を吐いてゆっくり口を開いた。



「シンデレラは王子様と結婚して幸せになりました。……その『めでたしめでたし』の後、シンデレラはどうなったんだろうね。」













………………………へ?

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