Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
胸の奥がキュンとして身体中がソワソワして落ちつかない気分。
切なそうな顔はご主人様に赦しを請う子犬みたいで。
私がご主人様ならどんな悪戯でも無条件で許しちゃうよ!!
果然、私は居ても立ってもいられずに、悠里の頭にそっと手を伸ばした。
「ほっといてなんて、ないよ。私、悠里が一番好きだよ。」
迷いもなくそんな言葉が口から出た。
木戸さんに応えるよりもずっと簡単に。
言って、分かってしまった。
……そか、私、悠里が好きなんだ。って。
悠里が私の恋愛を邪魔してるかもって知って、少し嬉しかったの。
もしかしたら悠里は私の事が好きなんじゃないかって思って。
悠里のそれがシスコンとかいう単なる独占欲なのか、恋愛感情なのかは分からないんだけども……。
それでも嬉しいからイイやって思ってしまった。
だって私は悠里とずっと一緒にいたいんだもん。
例えば木戸さんにフられたらきっと私は悲しくて暫く泣き暮れるんだと思う。
でも慰めてくれる悠里が居るから必ず立ち直る。
だけど悠里が傍から居なくなっちゃったとしたらきっと私はダメになる。
大袈裟な話、生活もままならなくて生きてられない気がするの。
そのくらい悠里は私にとって大きな存在なんだ。
木戸さんにトキメいたのも嘘じゃない。
だけどそれは私の傍に悠里が居てこそだったんだ。
傍に悠里がいて安心して生活が出来るからこそ、一生験命仕事も出来るし何かにトキメク余裕も出来る。
だけど悠里がいなくなっちゃったら余所見なんてしてる心的余裕なんて欠片もないんだから。
きっと選べと言われたら、他の誰と居るよりも悠里と一緒に居る事を私は望んでしまうの。