Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「オマエは騙されてるぞ、久保塚!」
「…は?…な、何がですか幸村さん。」
「ネェチャンとか言ってっけど、絶対彼女だ。寧ろ『嘘』通り既に嫁かもしれんが、間違いねぇ!」
「はぁ?だってお姉さんだって本人も須藤さんも…」
「ぶぁっか!!オマエの目は節穴か。彼女を語る柏木の顔が違う、目が違う、オーラが違う!!恋する男だ。俺はこれが演技だとは到底思えんっ。」
久保塚君を相手にエキサイトする幸村さんを僕と須藤は若干引き気味に眺める。
幸村さんは企画営業の若手グループの中で一番のやり手だ。
その押しの強さや根性は然ることながら、この野生染みた洞察力や直感が言わずと知れた才能なのだろう。
…ただやっぱり、人の言葉や話の筋はもう少し踏まえた方がいいでしょう。
「どうなんだ」「どうなんですか」と顔を向けた二人。
僕はニッコリ―――
「ご想像にお任せしますヨ。」
久保塚君曰くのリーサルウエポンを発動させた。