【短編】友達彼氏






「牧瀬、こっちむいて」


「・・・・むり」


「なんで?」


「・・・なんでも、むり」



頑なに、こっちを見ようとしない。
掴んだ裾を、つん、と引っ張ってみても、だめだ。
牧瀬は、顔を両手で覆って、俯いた。



「・・・・ねえ、成美ちゃんの好きな人ってさ」


「うん、」


「もしかして、加藤?」







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