もう、明日がないなら…
「盗み聞きなんて、お行儀悪いお嬢さんね」
「ご、ごめんなさい…」
美妃がその場から立ち去ろうとすると、素早い動きで、女は彼女の腕を掴む。
「何を…!?」
「お仕置きしなくちゃ、ね」
不適を笑みを浮かべ、美妃を部屋に引き入れようとする。その時、「佳美、やめろ」と、雅臣が冷めた口調で言った。すると、佳美は軽く彼を睨んでから、ぱっと掴んでいる美妃の腕から手を離した。
「どうかしましたか」
雅臣は立ち上がり、何事もなかったかのような笑顔を浮かべ、美妃を椅子に促した。その振る舞いは、小悪魔のような佳美とはまるで異なり、紳士的だった。そんな様子を壁に寄りかかりながら見ていた佳美は、吹き出しそうになるのを必死で堪えていた。チグハグな二人に、美妃は戸惑いながらも、雅臣の向かいに座る。
「朝の続きなんですけど…」
うつむきながら、美妃はそう切り出したのだが、気持ちだけが先行してしまい、うまく言葉に出来ず言葉が続かない。それでも、雅臣は彼女の言葉を待った。美妃は決心したように顔を上げ、正面にいる雅臣の顔を見つめた。
「ご、ごめんなさい…」
美妃がその場から立ち去ろうとすると、素早い動きで、女は彼女の腕を掴む。
「何を…!?」
「お仕置きしなくちゃ、ね」
不適を笑みを浮かべ、美妃を部屋に引き入れようとする。その時、「佳美、やめろ」と、雅臣が冷めた口調で言った。すると、佳美は軽く彼を睨んでから、ぱっと掴んでいる美妃の腕から手を離した。
「どうかしましたか」
雅臣は立ち上がり、何事もなかったかのような笑顔を浮かべ、美妃を椅子に促した。その振る舞いは、小悪魔のような佳美とはまるで異なり、紳士的だった。そんな様子を壁に寄りかかりながら見ていた佳美は、吹き出しそうになるのを必死で堪えていた。チグハグな二人に、美妃は戸惑いながらも、雅臣の向かいに座る。
「朝の続きなんですけど…」
うつむきながら、美妃はそう切り出したのだが、気持ちだけが先行してしまい、うまく言葉に出来ず言葉が続かない。それでも、雅臣は彼女の言葉を待った。美妃は決心したように顔を上げ、正面にいる雅臣の顔を見つめた。