もう、明日がないなら…
「この写真…」
写真は、六歳くらいの女の子と男の子が少し年老いた男性と一緒に並んで写っているものだった。いや、男の子の方は、もう少し幼いように見える。
美妃はごく最近、この男の子に会った気がしてならなかった。絶対、何処かであったことがある。必死に思い出そうとも、なかなか答えはでとこない。
「彼、雄哉くんじゃないかしら?」
晴美の意外な発言に、美妃は驚きを隠せなかった。確かに写真の少年は、今の雄哉の面影をそのまま残していたのだ。次第に彼女の体温が急に上がって行った。動揺のあまり、額にはじんわりと汗をかいていた。
しかし、なぜ? なぜ、雄哉が私と一緒に写っているの?
「あの、一緒に写っているのは、春日幸太郎さんですよね」
確かめるように、雅臣が晴美に尋ねた。
「えぇ、そうですよ。私の叔父です。美沙ちゃんからしたらお祖父ちゃんね。ところで雄哉くん、今どうしてるかしら…? 美沙ちゃんは覚えてないかもしれないけど、あの時、ちょっと揉めたのよ」
「揉めた?」
雅臣が聞き返すと、晴美はうなずいた。
「確かね、雄哉くんのお母さんの死と関係あるみたい。叔父さんのせいで、お母さんが亡くなったみたいで…」
「お祖父様のせいで…」
すると晴美は表情を曇らせながらうなずいた。
写真は、六歳くらいの女の子と男の子が少し年老いた男性と一緒に並んで写っているものだった。いや、男の子の方は、もう少し幼いように見える。
美妃はごく最近、この男の子に会った気がしてならなかった。絶対、何処かであったことがある。必死に思い出そうとも、なかなか答えはでとこない。
「彼、雄哉くんじゃないかしら?」
晴美の意外な発言に、美妃は驚きを隠せなかった。確かに写真の少年は、今の雄哉の面影をそのまま残していたのだ。次第に彼女の体温が急に上がって行った。動揺のあまり、額にはじんわりと汗をかいていた。
しかし、なぜ? なぜ、雄哉が私と一緒に写っているの?
「あの、一緒に写っているのは、春日幸太郎さんですよね」
確かめるように、雅臣が晴美に尋ねた。
「えぇ、そうですよ。私の叔父です。美沙ちゃんからしたらお祖父ちゃんね。ところで雄哉くん、今どうしてるかしら…? 美沙ちゃんは覚えてないかもしれないけど、あの時、ちょっと揉めたのよ」
「揉めた?」
雅臣が聞き返すと、晴美はうなずいた。
「確かね、雄哉くんのお母さんの死と関係あるみたい。叔父さんのせいで、お母さんが亡くなったみたいで…」
「お祖父様のせいで…」
すると晴美は表情を曇らせながらうなずいた。