もう、明日がないなら…
彼の後を追って付いて行くと、『決して中を見てはいけない』と、彼が常に美妃にそう言い聞かせていたあの書斎だったのだ。雄哉は手慣れた手つきでその部屋の鍵を開けると、彼女を中に招き入れた。
そこは見覚えのある内装だった。そう思いながら美妃が部屋の壁を見た瞬間だった。彼女は言葉を失っていた。美妃が驚いたのは、その小さな部屋の壁に貼り巡らされたおびただしいほどの数の写真だった。さらに驚くことに、その全ての写真に写っているのが…
(私…?)
そして、彼女と一緒に写っている男性は、雄哉ではなく雅臣だったのだ。
(いつの、写真…?)
この一年の写真ではないのは明らかだった。天井にまで及ぶその写真を眺めていると、ある写真に目が止まる。
(このレストラン…、お昼に行った店?)
美妃と雅臣が向かい合って座り、楽しそうにパスタを頬張っているその写真のテーブルや椅子、背後の壁や窓は、さっき入った店と同じだったのだ。
(隠し撮り…、されていたってこと…?)
引き戸のすぐ横に設置された棚には、幾つもの蓋つきの箱が並べられていた。中身が溢れ出しそうなほど何かが詰め込まれている箱の蓋は外れかけている。美妃はそっと蓋を外してみた。すると、中には大量のフィルムとメモリーカードが入っていた。
そこは見覚えのある内装だった。そう思いながら美妃が部屋の壁を見た瞬間だった。彼女は言葉を失っていた。美妃が驚いたのは、その小さな部屋の壁に貼り巡らされたおびただしいほどの数の写真だった。さらに驚くことに、その全ての写真に写っているのが…
(私…?)
そして、彼女と一緒に写っている男性は、雄哉ではなく雅臣だったのだ。
(いつの、写真…?)
この一年の写真ではないのは明らかだった。天井にまで及ぶその写真を眺めていると、ある写真に目が止まる。
(このレストラン…、お昼に行った店?)
美妃と雅臣が向かい合って座り、楽しそうにパスタを頬張っているその写真のテーブルや椅子、背後の壁や窓は、さっき入った店と同じだったのだ。
(隠し撮り…、されていたってこと…?)
引き戸のすぐ横に設置された棚には、幾つもの蓋つきの箱が並べられていた。中身が溢れ出しそうなほど何かが詰め込まれている箱の蓋は外れかけている。美妃はそっと蓋を外してみた。すると、中には大量のフィルムとメモリーカードが入っていた。