瑠璃一味のお戯れな学園生活

「お嬢ちゃんなかなか賢いな、流石紅月狼の血統だ」

龍之介がニヤリと笑った。

つまり龍之介は、正確には『臥龍の分裂体』。

そっくりそのまま臥龍の能力を受け継いだ訳ではないが、言うなれば臥龍のミニチュアサイズみたいなものと考えれば分かり良い。

姿形が龍太郎によく似ているのは、臥龍が分裂体を作る際に宿主である龍太郎の影響を受けた為だ。

「きっと親父も、お前ら瑠璃一味や先代の龍太郎一味を見ているうちに、自分も天神学園での生活を楽しんでみたくなったんだろうぜ。随分丸くなったよなぁ、天神の地を火の海にした臥龍ともあろうもんがよ…だけど親父は多分一生、封印からは出られねぇ身だ。だから…」

「自分の代わりに、龍之介を生み出して天神学園に転校させた…？」

瑠璃の言葉に、龍之介は頷いた。