瑠璃一味のお戯れな学園生活
その鬼龍を目の当たりにして、怒りが爆発したのか。

「鬼龍を放せぇえぇぇぇっ!」

瑠璃は常人離れした脚力で跳躍し。

「象牙(ぞうげ)」

強烈な刺突を山子の肩口に叩き込む!

鬼龍を抱きすくめる太い腕を、根元から殺してしまおうとしたのか。

しかし。

「痛ぇどぉおおぉおぉぉっ」

痛みに声を上げるものの、鈍い反応だけで山子は鬼龍を放さない。

柊の切っ先も、一寸刺さった程度で深くは食い込まなかった。

「刺突が…通らない…?」

着地しつつ驚愕する瑠璃。

分厚い筋肉と剛毛の体毛に守られた山子は、刃をも容易くは通さない体を持っていた。

< 1,074 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop