瑠璃一味のお戯れな学園生活
真面目に掃除すれば意外と早く終わるもので。

一時間もすれば、プール全体に生えていた苔も、底に溜まった汚れも綺麗になった。

「うむ、こんなものだな」

ホースの水で最後に洗い流しながら、龍娘が満足そうに頷く。

「ご苦労だったなお前達。プールサイドに飲み物を買ってきているから飲め」

「やった!龍娘先生太っ腹!」

シンがプールサイドに上がって駆け寄る。

「ふぅ…」

咲花は額に浮かんだ汗を拭いながら、綺麗になったプールを眺めた。

在学中は父も泳いだというプール。

思う存分遊泳を楽しんだり、同級生だった神楽先生のスク水姿にドギマギしたり、楽しい思い出ばかりだったという。

(私も今年は楽しい思い出、プールで作れるかなぁ…)

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