瑠璃一味のお戯れな学園生活

「はーい、学園長先生」

野菊が挙手する。

「どう危険なんですかぁ？教えて下さいっ」

「そうだね、一言で言ってしまうと魔物がウジャウジャ棲息しているんだ」

アホの子野菊にも分かるように、学園長は物凄く噛み砕いて説明してくれた。

天空宮市の山の麓は、殆どがこの密林に覆われている。

千獣の樹海（せんじゅうのじゅかい）と呼ばれる広大な森林地帯だ。

その名の通り、ここには無数の動物、魔物が生息している。

虎、ライオン、狼、象、大蛇、ワニは勿論、グリフォン、キマイラ、ケルベロス、サイクロプス、トロル、バジリスクといったメジャーどころの魔獣まで。

更に山の方は、標高8000メートル級のとてつもなく険しい山道が存在する。

天空険道（てんくうけんどう）と呼ばれている切り立った険しい岩山だ。

ここは飛竜、多頭竜、恐竜といった魔物が棲息している。

千獣の樹海と天空険道、どちらももA級狩猟区として冒険者が訪れるハンティングスポットとなっているのだ。