瑠璃一味のお戯れな学園生活
シンとリィの緊張ぶりは、尋常ではなかった。

学園ではこんなに張り詰めた表情の二人を見た事がない。

常在戦場の心構えを持つ瑠璃や孔雀、めのうでさえ、考えにくい精神状態だった。

命懸けの生活、食うか食われるかの旅を続けてきた者にしかわからない緊張感。

伝聞でしか耳にしていなかった『星を巡る旅』。

ともすればロマンチックにも聞こえるが、その内実は、現在の状況よりも更に厳しく過酷なものだったのだろう。

(…強くなる訳だ…)

前を進む小さなシンの背中を見ながら、孔雀は心の中で呟く。

そのシンの背中が。

「!!!!!」

瞬時にして強張った!

「散開しろっっ!」

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