瑠璃一味のお戯れな学園生活
途方に暮れる瑠璃一味。

追い打ちをかけるように、徐々に日が暮れていく。

山の日暮れは早い。

下界よりもずっと早くに夜が来る。

このまま慣れない土地で夜間も野菊を捜索するのは、二重遭難の恐れもある。

「…下山しよう」

シンが言う。

「そんなっ」

「野菊を置いて行くのっ?」

めのうと孔雀が口々に言うが。

「俺だってそんな事したくないさ」

シンにとっても、それは苦渋の決断だった。

「でも俺達がここで行き倒れたら、誰が野菊を助けるんだ?」

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