瑠璃一味のお戯れな学園生活
咆哮するエレンスゲの背後に立つは、極みに達した刃を握る二人の剣客。

その凛々しい姿に、瑠璃でさえも目を奪われる。

「めのう、孔雀、お前達…」

「…やっと背中に追いついたよ、兄さん」

振り向く孔雀。

「もう『瑠璃とその兄妹』なんて呼ばせ方はさせないよ…?」

めのうも艶やかな微笑みを浮かべる。

次期宗主の取り巻きなどではない。

めのうと孔雀は、れっきとした夕城の剣客。

ともすれば長兄の瑠璃さえも脅かすほどの実力を持つ、恐るべき剣士なのだ。

ようやく牙から解放された鬼龍を引っ張り起こしながら。

「見ろや鬼龍」

龍之介がニヤリと笑った。

「めのうの奴、ますます別嬪に見えらぁ」

「…御馳走様アル」

鬼龍は苦笑いした。

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